お宅訪問Feelings Realized

庭につながる住まい


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子育ての真っ只中のKさん夫妻。
共働きのため通勤時間が短くて済む便利な場所に、自分たちらしい家が欲しいと探したところ、コーポラティブハウスという選択に辿り着きました。


1冊のノートから始まった住まい探し

Kさん夫妻は以前は目黒の賃貸住宅に暮らしていました。お子さんが生まれるのをきっかけに、もう少し広い住まいを探すことに。
共働きで子育てをしていくため、エリアは職場にも奥様の実家にも近い港区と目黒区に絞り込みます。当初は中古マンションを買ってリノベーションをするのがいいだろうと、毎週末見に行ったそうです。

2人が納得できる家の具体的な要素を明らかにするために、夫妻は1冊のノートをつけることにします。ノートにはその日に見に行った中古マンションの間取り図を貼り、良かった点、悪かった点それぞれをお互いに書き込んでいきました。すると、夫妻が求める家の姿がわかってきたといいます。

「中古マンションはだいたいどれも同じ間取りだということもわかりました。フルリノベーションまでする気はなかったので、どこも一つは我慢できない点があって。結果、中古にはひかれなくなりました」(ご主人様)

 

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▲リビングに続く将来の子ども室には、造り付けの本棚もオーダーで設置。左手に寝室、洗面、浴室がある。

 


「おじいさんおばあさんが
 普通に暮らす街」

同時に考えていた選択肢に、ご主人様の先輩が住んでいた、コーポラティブハウスというスタイルがありました。

「先輩の家に遊びに行って、家のつくりも自由度の高さもいいなぁと。中古マンションには魅力を感じなくなっていたので、じゃあコーポラだね、ということで、説明会を片端から聞きに行きました」(ご主人様)

中で出会ったのが、この港区の建物です。奥様の実家にもほど近い、絶好の立地。加えて、小さい子どもを遊ばせるのに適した庭付きの1階住戸も選べました。
さらに、古くからの住民も多く住む、昔から変わっていない土地という点も魅力でした。

「新しい町でなく、おじいさんおばあさんも普通に暮らしている町がよかった。古いお寺もいっぱいあるから地盤もいいかなと。職場にも近いし、悪い点が何もなく、決めました」

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▲子どもが遊ぶのに最適な庭付きの1階住戸をチョイス。都心とは思えない静かな環境も決め手の一つ。

 


多目的に使える
大きなアイランドキッチン

設計に関してはインテリア雑誌などをスクラップして、設計士さんに見せながら希望を話し、具体的に提案してもらったそうです。
中でもぜひ欲しかったのは、庭と一体感がある全面窓のリビングと、大きなアイランドキッチン。庭とつながり、そのまま外に出ることもできる開放的なリビングに、大きなアイランドキッチンがレイアウトされました。

「僕も料理をしますが、料理をする人が壁と向き合い、こちらに背中を向けるのはいやだなと。子どもが生まれる前はお酒を飲みながらつくって食べて、というスタイル。そんなこともできるアイランドキッチンをとお願いしたところ、多目的な場所をつくったらと設計士さんが提案してくれました」(ご主人様)

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▲家のシンボルともいえる、多目的なアイランドキッチン。夫妻で料理をし、家族で食べて片付け、仕事もできる。
  庭は北側だが、床を白いカラーモルタル仕上げにしたので、室内は明るい。

 


自分だけのお気に入り
「オンとオフの切り替えスペース」

大きなアイランドキッチンは、リビングのメインにレイアウトされた多目的な装置ですが、とりわけ奥様のお気に入りとなったのが、玄関に近いワークスペースだとか。

「ここに座ってパソコンで仕事などをします。子ども部屋にいる子どもの気配は感じられますが丸見えにならないので集中できますし、プライベート感もあって落ち着きます。設計士さんが『オンとオフの切り替えスペース』として提案してくれたものですが、その通り快適に過ごせています。このワークスペースのように、家に自分だけのお気に入りの場所ができたことが、日々住むうえでの小さな楽しみになる。中古マンションだったら全戸同じような間取りですが、コーポラだったから実現できた暮らしだと思います」(奥様)

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▲庭側からリビング、玄関を見る。アイランドキッチンの玄関寄りが奥様お気に入りのワークスペース。
 壁で視界が遮られる分、落ち着ける場所だそう。


ムダはなく、欲しいものが入った
適正価格

Kさん夫妻の場合はオプション価格の予算を事前に設定し、その中で自分たちなりの設計、インテリア、仕上げ、設備をできるだけ反映させられるよう、設計士さんと相談しました。そのオプションを含めた総価格についてKさんは「適正」と評価します。コーポラは工事費、事業費の内容が全て明らかにされ、何にどれだけのお金がかかるのかを知ることができます。

「僕はたとえば新築分譲マンションなどには全然興味がありませんでした。広くて豪華なロビーなど、いらないものが多いと感じるので。自分たちに必要なものだけがある、ミニマムな家でいいと思っていました。その意味ではコーポラは合理的でムダがない。自分たちの欲しいものは入れられて、ちょうどいい家がつくれたと満足しています」(ご主人)

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(左)奥様の希望のタイルを貼った洗面室。(右)すっきりとしたレンジフードが美しいキッチン。


ご飯に誘ったり誘われたり、の心地よいご近所付き合い

また、奥様はコーポラのコミュニティについて「住む前に想像していなかったよさがある」と言います。

「以前はどちらかというと、ご近所さんと適度な距離感を保ちたいと思っていました。何でも知っている、いわゆる『長屋的』なお付き合いはなくてもいいかなと。

でもコーポラは住む前から組合結成をはじめとして、住人同士が顔を合わせる機会が何回もあります。私の場合、その頃妊婦だったのですが、同じ住人の先輩ママが『赤ちゃん楽しみね』と声をかけてくれるなど、さり気ない気遣いをしてくれて。

今では『必要な時お子さん預かるから』と言ってもらえたのをきっかけに実際に長男を預かってもらうなど、とても助かっています。うちが1階でエントランスに近いこともあるのですが、週末たまたま顔を合わせたご家族をご飯に誘ったり、誘われたり。ちょうどいい距離感のご近所付き合いが、自然にできています」

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▲広々とつながったリビングや庭を走ったり、アイランドキッチンの下にもぐったり。子どもの好奇心をかきたてる自由な空間。


「買った」のではなく
「つくった」から見えた、
これからの暮らし

コーポラならではの、住民参加型の家づくりについて不安はありませんでしたか?
「コプラスさんが説明をよくしてくれたし、質問にもきちんと答えて、携帯電話にもすぐ出てくれた。担当コーディネイターさんのアレンジも信頼できたし、不安はありませんでした」(ご主人様)

さらに、現在コーポラを検討している方へのアドバイスについて聞きました。
「僕たちの場合は設計打合せが普通の方よりちょっと多かったと思いますが、設計士さんとはいっぱいコミュニケーションをとった方がいいと思います。自分の好きなものを伝えて、自分たち素人からは出てこない提案をプロにしてもらう。暮らし方についても設計士さんと何度も話し合いました。
たとえばキッチンではどう動いていますか、と聞かれて、シミュレーションしてつくってくれたので、住んでからの動きがスムーズです」(ご主人様)

また、Kさん夫妻はコーポラを選択したことで、夫婦でどういう家を求めているかの話ができてよかったと言います。時間を費やして深堀りしたからこそ、一緒に住む家族がどう考えているかがお互いにわかったと。もしも家を「買った」としたら見えてこなかっただろう、とご主人様。

「これからの暮らしのために家をつくれたのがよかった。住むこと、暮らすことに興味がない人はコーポラは選択しないのでは、と思います」という言葉通り、自分たちの暮らしに合った家づくりのために時間や労力を惜しまず、かつ都心部に適正価格で新築の住まいが欲しいという方に、コーポラは向いているのかもしれません。

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▲窓を開ければ外の庭と一体化するリビングダイニングは、実際のスペース以上の広がりを感じる。


 

PLAN

エリア:港区三田
専有面積:62.65㎡
家族構成:ご夫婦+こども1人
入居:2012年6月

<コーディネイト>
株式会社コプラス
<全体設計>
株式会社プラネットワークス
<住戸設計>
TRACK
<施工>
株式会社松尾工務店

 

A-unit-1F(川路邸)

このお宅のコプラス コ―ディネイタ―

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柴原 究



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