お宅訪問Feelings Realized

駒沢公園の近くを探して見つけた住まい


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もともと駒沢公園の近くにお住まいで、公園周辺限定で家をもちたいと探していたOさん夫妻。そんな時、玄関ポストに投函された広告チラシをきっかけに、このコーポラティブハウスに参加することになりました。


「押し売り」的でない営業に
誠実さを感じとった

30代のご夫妻、2歳のご長女と3人暮らしのOさんファミリー。
今から3年程前に、「そろそろ家が欲しいね」とさがし始めたのだそうです。
以前から気に入って住んでいた駒沢公園の近くで、駅から10分以内という条件で考えていたところ、たまたまコプラスの広告チラシが自宅ポストに投函されます。
ご主人様の上司がコーポラティブハウス建設に参加中で、その存在は知っていたので、相談会に行ってみることにしました。
そこで、コーディネイター柴原さんの意外なまでに「営業っぽくない」姿勢に驚いたと言います。
「聞いたことには全部答えてくれる、本当の『相談会』という感じで、よいことも悪いこともちゃんと説明してくれた点に誠実さを感じました」(ご主人様)
説明会の後、ご主人様自身でもコーポラティブハウスについていろいろ調べたところ、工期が長いことなどがわかりましたが、急いで引っ越したいわけではなかったので、特に問題ありませんでした。
その間、大手デベロッパーのマンションも見に行ったりしましたが、「営業マンの態度が『もろ営業』でしたね(笑)。今買わないともう出ないですよ、的な感じで柴原さんとは全然違うなと思いました」と、ご主人様。
結局、駅から歩いて9分、駒沢公園にも3、4分で、都心にもごく近いという、自分達の希望にぴったりの立地が一番の決め手となり、ご夫妻はこのコーポラに参加することにしたのです。

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▲ダイニングから、南側に大きな窓を設けたリビングに向かって見る。東側にも横長の窓を設けて風通しよく。

 


10年間は大人が好きなように
楽しめるリビング

広告チラシを見てから約2年半後の2014年12月、建物の完成とともに無事引っ越しをしたOさんファミリー。その間に誕生したご長女も一緒に、この76㎡の空間で新生活が始まりました。
設計で希望したのは、まずリビングの大きな窓。南面は横幅いっぱいにとり、東面にも水平に視界が抜ける横長窓を設けてもらいました。
南の大きな窓は真ん中にサッシ枠がこないよう、あえて中央をフィックスガラスにし、3枚の構成に。ここからの眺めは譲れない部分だったので、ちょっと値が張りましたが、透明の耐熱強化ペアガラスを採用しました。
またリビングには上部にレールを付けて吊るした状態でスライドさせるドアが用意され、将来子ども室が必要になった時に仕切れるようにプランされています。

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▲広々としたリビングダイニングの天井には、将来子ども室として仕切れるよう、間仕切り壁を通すレールが見える。

 

「初めから子ども室をつくることも考えましたが、子どもが大きくなって実際に部屋を使うのって恐らく10年後ぐらいだと気づいて。だったら、それまで10年間は大人が好きなように使おうと決めました。使っていない一部屋がある、という状態はもったいないので」(ご主人様)
さらにアイランドキッチンは、扉材も木にしてフルオーダー。リビング側にも収納をたっぷりとり、リビングで必要になるモノをしまえるようにしました。

 


グリーンとオーク材でコーディネイトされた
スタイリッシュなキッチン・水廻り

インテリアのカラーは、基本的にフローリングのオーク材の色とグリーンでコーディネート。玄関ホールへのグリーンのドアは少し大きめでクラシカルなデザイン。キッチンのタイルもグリーンのグラデーションで選びました。

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▲アイランドキッチンはダイニング側の収納扉を床と同様オーク材でコーディネート。ご主人こだわりの換気扇が美しい。

 

設計を担当した一級建築士の渡辺淳一さんは「Oさんからはこんなイメージの家にしたいという、参考になるような写真を見せてもらいました。オーク材のフローリングはちょっと荒々しい感じの仕上げのものを選んでいます」と、設計打ち合わせの一端を話します。
スタイリッシュなキッチンの換気扇は「あまり見積が変わらなかったので、むだに『こだわった』感じですかね。、自分はコーヒー淹れるぐらいしかしないんですけど(笑)」とご主人様。
洗面室はリゾート地のホテルのようなイメージにしたかったので、カウンターもオークに。水気が飛んだらすぐ拭くことを前提に選んだそうです。

 

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▲(写真:左)洗面室はリゾートホテルのイメージでコーディネートし、カウンターにオーク材を選択。3人並んでも十分な幅に。
  (写真:右)O邸のアイドル、あんなちゃん。

 

このカウンター下には、猫のあんなちゃんが、トイレのある隣の納戸に行かれる小さなスライドドアがありますが、意外にもあんなちゃんは使わず、外のドアを自分で開けて行き来しているのだとか。
さらに玄関ホールにも北面に窓を設け、窓を開ければ家全体に風が通るよう工夫しています。

 

そしてご主人様が音楽を演奏するために、簡易防音を施した4畳程の趣味の部屋もつくってあります。
「でも、将来子どもに『受験だからちゃんとした部屋をちょうだい』と言われたら明け渡さなきゃならないかもしれません」とご主人様は笑います。

 

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▲ご主人様の趣味の音楽を演奏する部屋。

 


普通のマンションより
あらゆる点でコーポラがいい

コーポラでよかったこと
コミュニティのこと

 

Q. ご入居前から、そのような暮らしぶりを期待されていらしたのでしょうか?

「多くの点でコーポラの方が、普通のマンションよりいいと僕は思いました。分譲マンションも、既成のプランを購入するので手間はかからないという利点はありますけれどね。
自分で設計を考えさせてもらってわかったのは、いわゆる一般的なデベロッパーのマンションは、素人にはわかりにくいところでコストを抑える工夫をしているんだな、ということ。
たとえば、マンションではよくフローリングにシートフローリング(表面に木目柄オレフィンシートを貼ったもの)が使われていますよね。その売り文句で、『傷がつきにくいですよ』とか、『メンテナンスが楽です』などとメリットを言われたんですが、自分でその他たくさんの床材を比べていくうちに、それは単価が安いということもわかってきて。コストが明確になるのも、コーポラティブハウスの家づくりならではですね」(ご主人様)

また、コミュニティについては、こう話してくれました。
「正直コーポラって、もっと面倒くさい感じかと思ったんですが(笑)、実際住んでみたら全然そんなことなかったです。普通のマンションの住人同士はよそよそしいですよね。そういう、お互いを避けるようなことはもちろんなくて、一緒に何かやる時はやるし、誘われれば飲みにも行くと思います。同年代の子どもがいるファミリーが多いので、たとえば小学校の状況なんかを聞けたりもするのかな、と。でもさほど密でもなく、思ったよりゆるいお付き合いですね」
働き盛り世代のコーポラのため、皆さんそれぞれの生活に忙しく、程よい距離感のお付き合いを楽しまれているようです。

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▲北側の玄関ホールにも小窓を設け、通風と採光を十分に確保。フロアは三和土(たたき)と同じグレーのタイルに。

 


近隣の相場より
かなり割安な価格設定

気になる費用についての感想も聞いてみました。
「かなり安いと思います。この辺りは新築マンションが高いので、同じ広さで比べて2,000万円ぐらい安いという印象です」(ご主人様)
割安な価格設定にできたのは、事業計画上の工夫もありました。道路から奥まった土地で、そのままだと高層の集合住宅は建てられなかったのを、位置指定道路を新設することで建てられるよう解決。結果、一戸当たりの価格が抑えることができました。

 

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▲映画を大画面で楽しめるプロジェクターやスクリーンをあらかじめ設置できるのもコーポラティブハウスならでは。

 

また、基本プランでそのまま住むこともできるし、予算があればオプションとして自由設計で手を加えられるところも気に入ったのだとか。
「そのまま住むこともできる基本プランの価格が公表されていたのもよかったです。そこにオプションとしての自由設計を入れてどう増やすかは自分次第ですから。うちは結果的にプラスαは600万円ぐらいでした」(ご主人様)

また、コーポラを検討している方へのアドバイスとしてこんな話をしてくれました。
「もともと間取り図を見るのが好きでなかったり、自分で設計を考えたりするのが嫌いな人はやめた方がいいと思います」
とご主人様が言えば、奥様も
「いろいろ決めるのが、すっごく大変でした! その間に出産もしたからよけい大変だったのかもしれませんが。私は10の選択肢を見せられたらその中から選ぶタイプなんですが、彼は20見ればもっといいものが見つかるかもしれない、と更に選択肢を増やそうとするタイプ。だから、10の中から3つに絞ったものがいかによいかを説得するのが大変でした(笑)」

 

Oさんご夫妻の場合は、ご主人様主導で設計が決められたようです。
「家の設計って立体的で、プラモデルをつくるみたいな感覚もあるんで、苦手な女の人はいるかもしれませんね。僕は面白かったですけど。東京だと一戸建ての注文住宅ってなかなかつくれないので、ここでコーポラという選択はよかったと思っています」
とご主人様が言う通り、自由設計を楽しんでつくり、しかも相場より割安な価格で駒沢公園近くに住めたOさんファミリーの満足感が伝わってくる訪問でした。

 

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▲(写真:左)間仕切り壁を引き出すと、リビングの一部が簡単に仕切れるようになっている。
  (写真:右)キッチンはグリーンのモザイクタイルのグラデーションでコーディネート。玄関への大きなドアもグリーンで、クラシカルなデザインに。

 


このお宅のコ―ディネイタ―・全体設計者

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柴原 究



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