お宅訪問Feelings Realized

家具に合わせこだわりの内装を実現した住まい


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つくりたい内装のイメージができ上がっていて、最初は中古マンションを探してリノベーションしようと考えていたAさん夫妻。
が、近所で自由設計のコーポラティブハウスができると知り、参加。見事に理想のインテリアを実現しました。


大好きな家具に合わせて
自由設計できる点が最大の魅力

30代のAさんご夫妻はここに引っ越すまでの約10年間、近所の賃貸マンションにお住まいでした。
買うなら自分達のテイストに合わせたインテリアの家に住みたいと、5年ほど新築や中古マンションを探していましたが、買いたいと思うものに結局出会えなかったそうです。
「新築の分譲マンションは自分達の好みのテイストのものがなかったですね。中古マンションでは、ここなら買ってリノベーションしたいと気に入った物件が2軒あって、売りが出たら連絡くださいと頼んでおいたのですが、結局売り物件が出なくて。そうしている間にコプラスさんのチラシを見たんです」
とご主人様がおっしゃると奥様も、
「友達でコーポラティブハウスに参加した方がいるんですが、その方曰く自分のやりたいことを全部反映させると『割高だったよ』と。なので、高いんだという先入観があったのですが、そのチラシに書かれていた値段はびっくりするぐらい安かったんです。これは何か落とし穴があるだろう、と思ったぐらい(笑)」

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▲リビング左手の収納扉には古材を使い、ペンキを塗って質感を出している。

 

とくに、結果としてAさんご夫妻が選んだ住戸(2階西側・約67㎡)は、取得目安価格(自由設計のオプション金額を加えない基本になる価格)が建物の中で一番安かったそうで、近くの中古マンションとあまり変わらない価格にびっくりしたのだそうです。
しかし話をよく聞いてみると、元々は旗竿状敷地で土地代が安く、結果的に取得目安価格を安くできた等、その根拠を詳しく説明してくれ、費用の内訳も明確と感じたため、安心して参加を決めたのだとか。
「私達は内装にお金をかけたかったので、内装する前の箱にかけるお金をできるだけ抑えよう、と2人で話してここに決めました」(奥様)
「2人とも家、部屋、インテリアにこだわりをもって探してきましたから。間取りは妻が主導で決めて、僕は大阪の家具店TRUCKの家具に合う部屋にしたい、というのが一番のこだわりでした。イメージに合わせて自由設計ができる点が最大の決め手でしたが、住む前から入居者の皆さんと顔見知りになれたというのも、結果としてすごくよかったです」
とご主人様が、購入のきっかけとなったポイントを話してくださいました。

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▲ソファやテーブル、チェアなどTRUCKの家具に合わせて内装を決めていった。

 


エイジング感とテクスチャーのある
少し荒っぽい仕上げをリクエスト

自分たちのイメージを伝えるために、奥様は雑誌などのキリヌキを貼ったスクラップブックを、設計担当だった信太裕(ヴァーブ一級建築士事務所)さんに渡したそうです。
「古い建物をリノベーションをしたような、ちょっと荒っぽいんだけど質感があるような内装にしたいというリクエストを貰いました。そのため床、壁はモルタルを擦りつけるように塗った上にペンキを塗って、エイジング感を出しています。キッチンに向かった壁はコンクリートブロックを積んで、目地のモルタルをわざと残してペイントしています。普通にペンキを塗るだけだと、どうしても新築そのものの質感になってしまうので。ご主人様には朝、出社前に3回ぐらい見に来てもらって質感を確認してもらいました」(信太さん)

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▲(写真:左)コンクリートブロックを積んでつくったキッチンの壁。
  (写真:右)自由設計のイメージづくりに大活躍した、ご主人様お気に入りの家具「TRUCK」の本と、奥様のスクラップブック。

 

寝室との間仕切りにはビンテージ風のガラスを入れた壁を設け、木サッシを黒くアイアン塗装しているので、ニューヨークのロフトのようなクールな仕上がりになっています。

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▲ダイニングからキッチンに向かって。右手の間仕切りサッシの向こうが寝室で、ドアから廊下、寝室、玄関ホールへと出られる。

 

玄関ホールは、自転車や靴、スーツケースなどのストックスペースとして、広く取っています。自分で手を加えるのが好きなご主人様が今後棚板などをつくって、ゆっくり完成させていく予定だそうです。

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▲(写真:左)玄関ホールは東側の窓からの光と風を取り入れ、土間風空間に。左手のガラス戸から寝室に入れる。
  (写真:右)リビングの収納扉同様、古材にペンキ塗りを施した玄関ホールのシューズクローク。

 


楽しく満足感が得られた
設計士さんとのコラボレーション

今回のコーポラティブハウスでよかったことを聞いてみました。
「価格、立地、自由設計、全部よかったですね。この駒沢で他の新築マンションと比べると、3割ぐらい割安で得られたと思っています。他もさんざん探しましたが、大量発注のモノを使った家は、自分達の住みたいと思っている家とかけ離れていましたね。材料選びからできたので、すごく満足しています」(ご主人様)
そしてご夫妻ともに、建築士の信太さんが的確に材料や仕上げのアドバイスをしてくれた点もよかったと話します。
「たとえばペイント屋さんにしても何社もあるんですね。で、見積もりをとってということをしたんですが、結局信太さんが探してくれた特殊塗装の業者さんに頼みました。自分達だけではなかなか見つけられなかったと思うので、よかったです」(奥様)

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▲こだわって選んだ、アメリカのレビトン社のタンブラースイッチ。塗り壁とよくマッチしている。

 

「信太さんには、何十回やり取りさせてもらったんだろうと思うぐらい、本当によくやっていただきました。住んでからも『ここに穴を開けてもいいでしょうか』って聞いたり、お付き合いを続けさせてもらっています。
売って買って終わり、ではなくて、住んでからも『一緒につくった感』があるのがすごくいいですね」とご主人様。
また、断熱は2種類選べて、よりしっかり断熱される方を選んだため、夏涼しく、冬も床暖房を入れていないのに足が寒くないそうです。

 


入居した日が完成形でなく
空間を育てていく楽しみがある

費用についてはどんな感想か、聞いてみました。
「内装にお金をかけてイメージ通りにしたかったので、他の部分、たとえばキッチンや浴室はオプション費用をかけず、最初に入っていた標準のものでいいという風に割り切って、予算の使い方にメリハリをつけました。かけられる予算を出して、やりたいことも全部書き出して、そこから削っていくという作業をするといいと思います」と奥様。これから参加を検討している方へのアドバイスとしては、譲れないポイントがどこなのか、価格なのか立地なのか内装なのかしっかり決めて、予算を配分していけばよいのでは、とのこと。

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▲割り切った、とおっしゃるキッチンだが、色味やトーンを全体と合わせることで、しっくり馴染んでいる。

 

ご主人様は、「以前はリノベーションがよいと思って、中古物件を100軒近く見ましたから、今ではマンション名を見ればどの物件だかわかるほど詳しくなりました(笑) でも、やっぱり古いマンションは耐震性や配管がどうなっているかわからない部分があるし、上下左右どういう人が住んでいるかわからないから、リスクがありますよね。トータルで比較すると、コーポラティブハウスの方がいいと思いました。とくにコプラスさんの物件は立地がいいですから、都市ならではのライフスタイルとしていいチョイスじゃないでしょうか」
「企画が始まったら、すぐ参加した方がいいです。僕達は申し込み2組目だったんですが、一番住みたい部屋がもう既に埋まっていて。たった1日違いで第一希望の部屋に住めなかったりするので、参加は早い方がいいと思います」とアドバイスくださいました。

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▲洗面所やトイレも、木目調のカウンターでテイストを揃えている。

 

また、コーポラティブハウスに住むのに向き、不向きも尋ねてみました。
「すぐ引っ越したいという人はダメですね(笑) 完成までに2年間かかりますし、決めなきゃいけないことが沢山ありますから、決断力も気力も要ります」(奥様)
そして、これもコーポラティブハウスならではの住み方かもしれませんが、「入居した時が完成形とは思っていない」と、奥様。これからいろいろいじっていこうと考えているそうです。たとえば寝室は今は広い一つの空間ですが、将来家族が増えたら2室にするとか、収納スペースを間仕切るなど、今現在の家族構成で家を固めてしまわずに、ライフスタイルに合わせて変えていけばいい、というアドバイスももらいました。

 

眺望より内装を優先して、好きなようにつくった空間の中でゆっくり寛ごう、とつくられたAさんの住まい。これからもどんどん手をかけて、進化、充実していくのが楽しみな空間です。

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▲随所に使われているヴィンテージ風ガラスが照明を和らげ、一層雰囲気のある空間を演出している。住まいの経年変化とも上手にマッチしそう。

 


このお宅のコ―ディネイタ―

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柴原 究



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