お宅訪問Feelings Realized
【再訪問】友人を招いて楽しめる、オープンな空間住まい【下北沢】後編
同じ屋根の下にすむTさんご夫妻とSさんご夫妻。プロジェクトスタート時から親交があり、コロナ禍の自粛を経て、最近ではお互いのお宅訪問や食事会を行う仲だといいます。両ご夫妻の出会いや、3年経ったお家の住み心地などを聞かせていただきました。
T様ご夫妻とS様ご夫妻の出会いについて教えてください。
T(奥様):このプロジェクトに参加し始めたときからですよね。ここは9世帯しかないのですぐに皆さんの顔と名前は覚えられましたが、その中でもSさんとは年代も家族構成も同じで、自然と距離が近くなった気がします。
S(ご主人様);定期的に開催される建設組合の総会では、Tさんのご主人が会計で、僕が副理事長でしたよね。
T(ご主人様):そうそう、それで仲良くなって男性陣のLINEグループができて。建てている途中にもジンギスカンを食べに行ったりしましたね。懐かしいなあ。
S(奥様):男性陣のLINEグループというのがまた面白いですよね。
T(奥様);以前、宅配業者が書き残していったポスト番号が間違っていて宅配BOXが開かなくなってしまったことがあったときも、男性陣のLINEで開ける方法を教えてもらったんですよ。
S(奥様):そういえば先日なぜか火災報知器が鳴ったときも、みんなでどこに連絡すればいいか確認し合って解決しましたよね。普段はコミュニティを特別意識はしていなかったけど、緊急時に共有できるって実はすごく安心感がありますよね。
T(奥様):そうでしたね! 都心に住んでいると近隣の方とのコミュニケーションに期待していいのかわからないし、あまり押し付けすぎると面倒臭いのではと思ってしまうけど、ここでは程よい距離感で接することができて本当によかったなと思います。
T(ご主人様):関心領域が近かったり、生活圏内が近かったりと、自然と感覚が近い方が集まるのかな。
S(ご主人様):公共スペースの構造やルールなど、自分達の住まいで大切なことを住民全員で決められるのは、大型マンションではなかなかないなと。そういえば建物の名前もみんなで決めましたよね。僕は2案が最終選考まで残って、一つが採用されました。
T(ご主人様):選挙しましたよね。それをコプラスさんが集計してくれて。
S(奥様):その総会では、プロジェクトがどんなペースで進んでいるのかコプラスさんが写真を見せてくださっていたので、安心感がありましたね。決めなきゃいけないことはたくさんあったけど、全然苦じゃなくてむしろ楽しかったな。なくなって寂しいくらい(笑)
コロナも落ち着いて、またこうして集まれるのはとても嬉しいですね。
S(ご主人様):先日Tさんご夫婦と外食したときも、一つの屋根の下から一緒に出かけて、同じ家に帰って来た時に不思議な感覚になりましたよね(笑)。
T(ご主人様):あれは面白かったですね。美味しいお店もたくさんあって、街としても面白いですよねこのエリアは。
▲大きな窓からはたくさんの光が取り込まれ、観葉植物も生き生き育っている。
T(奥様):そういえばこの代沢プロジェクトを見つけた時、Sさん宅の部屋か、今の自分達の部屋かで迷ったんですよ。私たちはメゾネットに住んだことがなかったので結局フラットな構造を選んだけど、やっぱりこっちも素敵ですね。
T(ご主人様):地下リビングでも、ずいぶん光が入って明るいですね!
S(ご主人様):僕らは前に住んでいた分譲マンションも地下だったので、この景色にも慣れていたし、夏涼しくて冬暖かいことを知っていたので抵抗がなかったんです。
T(ご主人様):1階が寝室、地下1階がキッチン&リビングにすることもできたと思うんですが地下リビングにしたのは理由があるんですか?
S(ご主人様):酔っ払って帰ってきて、すぐに寝られるようにですかね(笑)。玄関入ってすぐに書斎と畳の小上がりがあったでしょう? あそこで、ゴロンと。寝室もその奥にあるんですけど、いびきがすごそうな時は自主的に畳で寝るようにしています。
S(奥様):前の家は畳がなかったので、畳が欲しいなと思って。一段高くなっているのは、畳の下がすべて収納になってるんですよ。ちょうど今朝衣替えをして、そこに片付けたところです。
▲玄関を入るとすぐ右手に畳の小上がりと、書斎がある。その奥は寝室。
S(奥様):以前住んでいたマンションはいわゆる田の字型だったので、2人で住んでいるとどうしても一部屋がデッドスペースになってしまうんですよね。その点自由設計のメゾネットは隅々まで使えるのはよかったなと。無駄がないといいますか。
T(奥様):分譲マンションの2LDKや3LDKはお子さんがいる想定なので、部屋が仕切られているところも多いですもんね。コープラティブハウスももちろん家族構成に合わせて個室を作れるけど、仕切りがないと部屋が広く使えて開放的になりますよね。
S(ご主人様):無駄がないといえば、プロジェクトがスタートするときに、設計士さんに今持っている家具や荷物の量を書き出してと言われませんでしたか? それに応じて収納や配置を設計してくださったので、モノが散らかることがあまりないです。
T(奥様):うちの場合は持ってくる家具はなかったんですが、洋服の量は測りましたね。何m×何mあれば入るか。その量に合わせてウォークインクローゼットを作ってもらったので全部すっきり収まっています。あと我が家にはスーツケースが4つもあって。何でそんなにあるのと驚かれたんですが、意外と場所をとるものなので全部収まるように収納スペースを確保してもらいました。
S(奥様):設計士さんが的確なアドバイスをしてくださるのはありがたいですよね。うちはキッチンを対面かアイランドで悩んでいて。本当はリビングに向かって立つような横向きの対面キッチンを考えていたんですが、回遊できる方がいいよと縦向きのアイランドを提案してもらって、結果すごく気に入っています。
S(ご主人様):あとアフターケアも充実してるなと。僕は一度酔っ払って階段を降りるときに、コンクリートの角に踵を引っ掛けて軽く怪我をしてしまって。それを定期メンテナンス時に建設会社に話したところ、後日所長自ら来てくれて、階段の角を全て削ってくれました。
S(奥様):住んでみて気づくことってありますもんね。それをすぐに対応してくれるのは、ありがたいですね。
「定期的に集まりたいね」とにこやかに笑う両家。愛着のある家と、そこに住まう人々との交流による楽しさと心地の良さが伝わってきました。