家を購入する際の平均年齢はどれくらい?決断の理由や住宅ローンの注意点を併せて解説
家の購入を検討しているが、「何歳くらいから購入を考えるべきなのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。まだ、自分の年齢では早すぎるのか、それとも遅いのかといった点を把握するために、家を購入する際の平均年齢を知りたいというケースは珍しくありません。
そこで本記事では、家を購入する際の平均年齢や平均世帯年収に加えて、購入を決めた理由や住宅ローンを組む際の注意点を解説します。
もくじ
家を購入する際の平均年齢
まずは家を購入する際の平均年齢について、下記で解説します。自分の年齢と比較して、早いのか、遅いのかといった点をチェックしてください。
30代で家を購入する人が多い
国土交通省が提示する「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」によると、家を購入する年齢は「30代」が最も多くなっています。具体的には、注文住宅、分譲戸建住宅、分譲マンションの一次取得者は、30代が多いという結果です。
30代になってから家の購入を検討するのが、現在は一般的であると言えます。
40代からは中古物件を購入するケースが増える
家の購入は30代から検討するケースが多いですが、40代になると中古物件の購入が活発になります。
国土交通省の同調査によると、中古戸建住宅、中古マンションの購入率に関しては、40代が最多です。
中古物件は新築よりも安く購入できるため、その後のケアに資金を回せます。そのため将来的にリフォームなどをすることを前提にして、中古の家を買うケースも増えているのです。
30代〜40代前半が家を購入するタイミング
国土交通省の資料全体を通してみると、30代〜40代前半ごろが、家の購入を検討するタイミングになっていることが分かります。ある程度仕事に慣れ、収入も安定してくる時期であるため、家という大きな買い物も決断しやすくなると想像できるでしょう。
将来的に家の購入を予定している場合には、30代〜40代前半ごろの年齢をひとつの基準にするのがおすすめです。
家を購入する際の平均世帯年収
家を購入する際には、世帯年収も重要な判断材料です。実際にどれくらいの世帯年収で家を購入するケースが多いのか、以下で確認してみてください。
平均世帯年収は738万円
国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」では、注文住宅を購入した人の平均世帯年収は738万円です。しかし、年収と必要な住宅購入資金は都市と地方で差があるため、一概に家の購入に必要な年収を明確にすることはできません。
三大都市圏地域や立地によっても家の価格は異なることから、平均世帯年収はあくまで目安として捉える必要があるでしょう。
世帯年収が400〜600万円未満の家庭がもっとも家を購入している
注文住宅の場合、400〜600万円未満の世帯年収の家庭が26.1%と最も多く家を購入しています。次いで多いのが、600〜800万円未満の世帯年収となっているため、その幅はかなり広いことが分かるでしょう。
30代〜40代前半で家を購入する家庭が多い理由
30代〜40代前半で家を購入する家庭が増えるのには、いくつかの理由があります。
以下では、購入を決断する家庭が多い理由について解説します。
住宅ローンを早く完済するため
30代〜40代前半で家を購入する人が多い理由のひとつに、住宅ローンの早期完済を目的としていることが挙げられます。
定年後を考慮して、なるべく早めに住宅ローンを完済したいと考える人は多いです。
仮に30歳で35年ローンを組む場合、定年前後の65歳で完済できます。
将来的に住宅ローンを老後に残さないためには、30代〜40代前半には家を購入する必要があるのです。
住宅ローンは完済年齢が決まっている
30代〜40代前半で家を購入する人が多いのは、住宅ローンの完済年齢が決まっていることも理由になると考えられます。金融機関によって異なりますが、基本的に75〜80歳が住宅ローンの完済年齢の期限です。
そのため購入の決断が遅れると、住宅ローンが組めなくなる恐れがあります。ただし「フラット35」の場合は、「親子リレー返済」を利用することで70歳以上でも住宅ローンの申し込みが可能です。
家の購入資金の平均
家の購入を考える際には、購入資金の平均も要チェックです。以下を参考に、どれくらいの資金を用意するべきなのか確認してみてください。
購入資金の平均は4,486万円
国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」によると、はじめて注文住宅を購入する場合の資金は、土地代を含めて平均が4,486万円となっています。家を購入する際には、4,500万円前後がひとつの基準になるでしょう。
購入時の自己資金の平均は989万円
上記調査を再び参考にすると、購入時の自己資金の平均は989万円です。そのため、借入金は3,497万円となり、自己資金比率は22%と計算されます。
おおむね、自宅の購入費の20%前後は、自己資金でまかなうケースが多いことが分かるでしょう。
住宅ローンの返済期間と返済負担率の平均
家の購入を考える際には、住宅ローンの返済期間と返済負担率についても把握しておくことがポイントです。以下を参考に、住宅ローンの返済期間と返済負担率の平均を確認しておきましょう。
住宅ローンの返済期間は平均32.4年
国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」では、住宅建築の借入金の返済期間は32.4年、土地購入の借入金の返済期間は34.2年が平均となっています。30年以上の返済期間を設定し、30代でローンを組んだ際に60代で完済できるように計画するケースが多いです。
先にも紹介した通り、住宅ローンの最大借入可能期間は35年間、返済期限は満79~80歳としている金融機関が多いため、45歳以降に借り入れを行うと必然的に返済期間が短くなってしまいます。返済期間が短いと、相対的に月々の返済金額が大きくなり、場合によっては生活の負担となることが考えられるでしょう。
住宅ローンの返済負担率は平均17.9%
住宅ローンの返済負担率は、注文住宅の場合は年間金額で平均124.7万円、月々の返済金額だと約10.4万円です。調査結果によると世帯年収における返済負担率は、平均17.9%となります。
上記の返済負担率の平均を軸に、実際に住宅ローンを組んでも問題なく生活できるか、シミュレートしてみることがおすすめです。
家の購入を決めた理由
平均年齢や平均年収も参考になりますが、家の購入においては、多くの場合その人の背中を押した理由があります。以下からは、家の購入を決めるきっかけとなった理由を紹介します。
ライフスタイルの変化をきっかけに購入を決断
ライフスタイルの変化を理由に、家の購入を決断するケースは多いです。例えば、結婚や子供が産まれるといった、ライフスタイルが大きく変化するタイミングが事例として挙げられます。
ライフスタイルの変化によって、子育てしやすい家を持ちたい、結婚生活に適した環境を作りたいといった理由が生まれるため、それが家の購入を決めるきっかけになり得るのでしょう。
住宅ローンの完済タイミングを考慮して決断
住宅ローンを完済できるタイミングを逆算して、老後に負担を残さないことを理由にして購入タイミングを見極める人も多いです。また、住宅ローンにおける年齢制限を基準にして、少なくとも期限内に完済できるように購入を決断するケースも増えています。
ローン完済までには長い時間がかかるため、将来を見越した計画的な借入が必要です。
年齢を重ねるほどローンを組むリスクが高くなる
一般的に年齢が高くなるほど、健康問題などを理由にローンを組めなくなるリスクが上昇します。場合によっては、ローンを一切組めないという可能性も考えられるため、若くて健康なうちに家を購入する人が多いです。
健康状態は住宅ローンを組む際の重要な情報となるので、家を購入するのなら健康的な生活を心がけて、若いうちから怪我や病気にならないように注意する必要もあります。
家の購入時に住宅ローンを組む際の注意点
家の購入時に住宅ローンを組む場合、いくつか注意点を把握しておく必要があります。特に注意すべき点を、以下で解説します。
毎月の返済金額には余裕を持つ
住宅ローンを組む際には、毎月の返済金額にある程度の余裕を持てるようにしましょう。現在の収入ギリギリまでローンの返済に当ててしまうと、余裕がなくなります。
また、万が一怪我や病気になった場合、返済自体が困難になる可能性も考えられるため、無理のない範囲で返済金額を決めるのがポイントです。
頭金を用意しておくとメリットが多い
家を購入する際には、なるべく頭金を用意しておくのがおすすめです。金融機関次第では、頭金の額に応じて金利を下げてくれるケースもあります。
頭金があれば諸費用や融資手数料も必要なくなるため、購入時の負担を軽減できるのがメリットです。家の購入にかかる全体のコストを下げられるので、可能な範囲で頭金を捻出すると良いでしょう。
住宅ローンの減税制度は要チェック
家の購入に住宅ローンを使う場合、「住宅ローンの減税制度」を活用することがポイントです。住宅ローンの減税制度を正しく使うことで、税金面の負担が軽減されます。
住宅ローン控除による減税は、当初2021年末までの入居者が対象でしたが、実施期間が4年間延長されて2025年まで対象となりました。一方で、控除率は1%から0.7%に下がっているため、注意が必要です。
家の購入時にはコーポラティブハウスも検討される
家を購入する予定があるのなら、自由度の高い設計が魅力のコーポラティブハウスも検討されます。コーポラティブハウスであれば、部屋の間取りやデザインを自分で決められるため、これから長く暮らしていく家を納得の形にできるのが魅力です。
間取りやデザインを設計者とともに考案できるので、既存の住宅にはない住居環境を実現できます。本当に気に入った家が見つからない場合には、コーポラティブハウスで一から設計することがおすすめです。
コーポラティブハウスならではの特徴
コーポラティブハウスは、入居する住宅の間取りを設計者と相談して作れる他に、比較的購入費用が安く抑えられる特徴もあります。基本的にコーポラティブハウスには広告に必要なコストがかからないため、その分購入価格が安くなるのです。
そのため若いうちに家を購入したい方にとっても、コーポラティブハウスを選択することはメリットになります。資金面で購入を躊躇している場合には、ぜひコーポラティブハウスもご検討ください。
まとめ
家を購入する人の平均年齢は、30〜40代前半となっています。これから家の購入および住宅ローンを組むことを考えているのなら、30〜40代前半の時期をひとつの目安にしてみるのがおすすめです。
家の購入を検討しているのなら、コーポラティブハウスも候補に挙がります。コプラスではコーポラティブハウスに関する10年間の実績とノウハウを基に、最新情報の提供や見学会・セミナーの開催を行っています。
コーポラティブハウスに興味がありましたら、ぜひコプラスにお問合せください。
執筆者:株式会社コプラス
渋谷区にあるまちづくりが得意な不動産コンサルティング会社。コーポラティブハウスの企画をメイン業務としながら、家づくりに関する知識をお届けするデジタルコラム・「CO+コラム」も運営しています。
◆コーポラティブハウス特設サイト https://cooperativehouse.jp/
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