不動産のプロが解説!本当に持ち家マインドは低下しているのか!?
家を買おうかどうか考えるひとが直面する問題、それは「良い家がない」ということ。一方、データで見てみると新設住宅着工数が減少、首都圏のマンションの価格がどんどん上がっていく…こんな現象一体どうしたらよいの!ということで、不動産のプロが住宅新報の記事を読み解くとともに、コーポラティブハウスという新しい選択肢も紹介します。
もくじ
新設住宅着工数はコロナ禍の2020年に次ぐ低水準
国土交通省は11月30日、10月の建築着工統計調査報告を発表しました。
それによると、新設住宅着工戸数は7万6590戸(前年同月比1.8%減)で、直近10年間(10月分)ではコロナ禍で迎えた20年10月(7万685戸)に次ぐ、下から2番目の水準。
貸家と分譲住宅は増加しましたが、持ち家は減少が続いたため、総計では3ケ月ぶりの減少。
特に持ち家は、消費マインドの低下に伴う受注の減少等を要因に10月としては最低水準になりました。
持ち家派VS.賃貸派、後者に軍配か
利用関係別で見ると、持ち家は2万1834戸(前年同月比18.7%減)で11ケ月連続の減少となり、直近10年間でも低水準でした。
同省住宅局は、「一部事業者からは、ウクライナ情勢に伴う資材価格の高騰により、顧客の消費マインドの低下が影響していると聞く。春から夏にかけての受注が減少しているのではないか」と説明。
貸家は3万1996戸(同7.3%増)で、20ケ月連続の増加となりましたが、このうち民間資金による貸家は2万8991戸(同と4.5%増)と4ケ月連続で増加、公的資金による貸家も3005戸(同44.7%増)で先月の減少から再びの増加となりました。
分譲住宅は全体で2万1841戸(同4.8%増)となり、3ケ月連続で増加。
このうちマンションは9298戸(同10.2%増)で3ケ月連続増。戸建住宅は1万2462戸(同1.4%増)で18カ月連続の増加でした。
賃貸派が減る首都圏と賃貸派が増える近畿圏
地域別でみると、首都圏は貸家が前年同月比1.5%減で、全国と異なる動きを示しています。
中部圏およびその他地域では分譲マンションの大幅減(前年同月比35.1%減)を受け、分譲住宅全体でも二桁減でした。
一方、近畿圏では貸家が前年同月比41.2%増となり、総戸数でも二桁増となりました。
同省建設形骸統計調査室では、18カ月連続増の一戸建て住宅を中心に分譲住宅の増加が続く一方で、持ち家の着工戸数の減少幅が拡大している点を指摘。
「11月24日に公表された月例経済報告では、9月の着工状況を受けて住宅建設は底堅いとされ、持ち家についても前月の弱含みから横ばいになっているとの評価でした。
「今後は二桁減となった10月持ち家戸数を受けてどのように評価されるか注視が必要」ともコメントしています。
(出典:住宅新報)
コプラスのコーディネイター解説!本当に持ち家マインドは低下しているのか
消費マインドの低下にはコロナ禍やウクライナ情勢も関係か
住まいは新築にこだわる方も多いかと思いますが、「かなか新しい物件がない」と感じられていませんか?
この記事のとおり、新築住宅は、減少しています。
消費マインドの低下をあげられていますが、さらに追い打ちをかけるようにコロナ禍やウクライナ情勢による資材高騰による価格上昇も要因でしょう。
価格に対してのデータは以下の通りです。
物件価格は12年間で急上昇。柔軟な住まいの選択肢が必要かも。
2010年を100としたときに2022年度は、住宅地約10P、戸建約18Pの上昇が見受けられます。
注目すべきは、マンション(区分所有)です。
なんと、+80Pの上昇です。さらに2020年からは約150Pから180Pとさらに急激に上昇していることがわかります。
持ち家マインドが下がっているとはいえ、数字で見てみるとマンション重要は高いのかも。
皆が気になる、不動産業界の今後の市況について
それでは、今後の市況はどうなっていくのでしょうか?
建築資材も高騰を続いていることを考えると、なかなか価格が落ち着いていく要素がないのが、現状のようです。
着工数の記事にもあるように、新規物件の供給は減少しているため、住まい探しはより柔軟な検討が必要です。
住宅の条件も、あたらめて「住まい」に求めるものは何かを考え、新築にこだわらず、中古や新築、エリア、広さや間取りなど選択肢を広げるのも、一つかと思います。
間取りにおいては、希望にあうものがないなら、つくってみるのはいかがでしょうか?
「つくるが価値」コーポラティブハウスは、そんな選択肢の一つです。
コーポラティブハウスという選択肢もおすすめ
新築マンションを自分たちの手で「つくる」仕組みの「コーポラティブハウス」においても住宅ローンは利用できます。コーポラティブハウスに参加する際の資金計画作成において、住宅ローンの返済比率もシミュレーションすることが可能です。
コーポラティブハウスとは
コーポラティブハウスとは入居予定者が複数集まり、設計士とともに共同で自由に設計するしくみのこと。
不動産ディベロッパーがつくったものを買う一般的な分譲マンションとは異なり、コーポラティブハウスの場合は、入居予定者が建設組合をつくり、「自ら事業主」となることで、マンションをつくっていきます。建設組合が直接土地を購入したり、工事を発注したりするので、中間経費が省けて最終的な価格のメリットも生まれます。
コーポラティブハウス価格面でのメリット
新築分譲マンションの価格には、ディベロッパーの開発利益や販売手数料・広告宣伝費が含まれていますが、コーポラティブハウスは、自らが建築主であることに加え、モデルルームの建設をはじめとした大規模な広告宣伝を行わない分、無駄な経費を省いた価格になっています。
また、コーポラティブハウスの価格は、住戸ごとの土地代や建設費用などが開示されています。
設計士と打ち合わせをしながら自分の予算に合わせて、間取りや内装を決めていく点が最大の特徴で、結果的に取得価格に透明性が生まれ、納得感を得ることができます。
コプラスのコーポラティブハウスの強み
コプラスでは入居予定者に寄り添い、建物性能を大事にする設計士とコーポラティブハウスを企画し、事業を推進するコーディネイターが皆さんの住まいづくりをバックアップします。
また、コプラスの会員組織「CLUB COPLUS」に登録いただくと、物件情報や見学会、セミナーなどのご案内をいち早くお届けします。
まとめ
今回は不動産のプロである、コプラスのコーディネイターが持ち家マインドが下がっているのかどうかについて、解説しました。
新築着工数は減少しているものの、エリアや物件の種類によって、持ち家マインドは下がっているとは言えないのが現状です。
ぜひ自分たちの考えに合った住まいの選択肢が取れるとよいですね。
執筆者:株式会社コプラス
渋谷区にあるまちづくりが得意な不動産コンサルティング会社。コーポラティブハウスの企画をメイン業務としながら、家づくりに関する知識をお届けするデジタルコラム・「CO+コラム」も運営しています。
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この記事を書いた人
株式会社コプラス