年収1000万円で組める住宅ローンの借入額や返済のポイントを解説。損をしない家の選び方もわかる!
年収1000万円世帯はどんな住宅ローンや家を選んでいるのでしょうか。本記事では、世帯年収1,000万円以上の世帯に向けて、住宅ローンの借入額や返済のポイントを解説します。
損をしない家の選び方も詳しくお伝えしますので、参考にしてみてくださいね。
もくじ
年収1000万円世帯の概要
年収1000万円の世帯とはどんなをしているのでしょうか。
年収1000万円の世帯といえど、単身や夫婦のみ、子供の有無、あるいはどこに住むかで暮らしぶりは大きく変わります。
年収1000万円の世帯の概要と、家選びについて見てみましょう。
年収1000万円世帯の割合は12%未満
厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査」10項”所得の分布状況"によると、日本の平均世帯年収は552.3万円で、中央値(所得を低いものから高いものへと順に並べて2頭分にした時の境界値)は、437万円、世帯年収1,000万円以上の割合は全体の12.1%です。
総務省「家計調査 二人以上の世帯 年収別 表2-3」を見てみると、持ち家率は84.4%とほとんどの世帯が住まいを取得していることが分かります。
年収1000万円世帯の手取りは?
年収1000万円はあくまで額面表記であり、社会保険料や所得税や住民税などが控除されていません。
実際の手取りは750万円~800万円と言われています。月々に換算すると、約60万円前後。ここから住宅ローンや生活費、教育費などを考える必要があります。
年収1,000万円世帯の住宅ローン目安表
年収1000万円の場合、金融機関の審査における上限返済比率は30%で、借入上限額は8,167万円です。ただしあくまで審査基準での返済比率であり、手取り金額での返済比率でないことに要注意。
返済比率は20~25%が適正と言われているため、5,445万円~6,806万円の借入が理想でしょう。
年収1000万円世帯の住宅ローンの借入額の決め方4つ
住宅ローンの借入額を決めるときの、一般的な考え方を4つ解説します。複数の基準を知ったうえで、自分に合ったローンを組みましょう。
借り入れは年収の5~6倍まで
2020年度フラット35利用者調査によると、予算を年収で割った「年収倍率」の統計でも、年収5~6倍の予算で家を買う人が多い傾向にあります。
返済負担率は25%以内
返済負担率が25%以内に収まっているか確かめましょう。例えば、年収1,000万円なら毎年の返済額は250万円以内、月々返済は約21万円が限度です。
頭金を20~30%払う前提の予算にする
購入時の頭金は20~30%が目安と言われています。
「令和2年度住宅市場動向調査報告書」の統計でも、三大都市圏(東京・大阪・名古屋近郊)の購入資金は20~30%が自己資金です。
物件価格に充当できる頭金と印紙税などの諸費用を合わせて自己資金といいますが、自己資金をなるべく多く用意することで、住宅ローンの借入額が少なくて済んだり、利息を減らすことが出来たりと、メリットがあります。
家族の状況に合わせて単独ローンもしくはペアローンを選ぶ
住宅ローンを借り入れる際には単独ローンが一般的ですが、夫婦でローンを組み、お互いが連帯保証人になるペアローンという方法があります。
夫婦ともに安定した収入があり、少なくとも10年以上は共働きであり、離婚を想定していない場合はペアローンがおすすめです。しかし、借入の手数料が2倍かかったり、単独ローンに借り換える際は再度金融機関の審査が必要になるなど、注意も必要です。
年収1000万円世帯が無理なく返済できる3つのコツ
年収1000万円世帯が無理なく返済できる3つのコツを解説します。
最長の返済期間で借りる
年収1000万円世帯は、全国でも約12%に入る高年収世帯のため、生活レベルも高いことでしょう。
また、子供にかける教育費も気になりますよね。世帯年収が1000万円を超えると各種教育支援制度の所得制限をオーバーしてしまうため、実費でまかなわなければならないことも多いはず。
つまりは、年収1000万円世帯においても、月々の返済額を抑えることが重要です。そのためには、最長の返済期間で借りることが重要。
後から返済期間を延ばせないので、始めから大変な返済計画を立てるより、余裕があるときに繰り上げ返済するのが賢い方法です。
ただし、繰上げ返済には、限度の回数や手数料が発生する場合もあるため、詳しくは各金融機関HPや概要書で確認しながら適切なタイミングで繰り上げ返済するのが良いでしょう。
ボーナス払いは設定しない
理想の家が見つかると、ついついほしくなり、背伸びをした借入を検討してしまうものですが、ボーナス払いの設定には要注意。
賞与は確実に支給されるとは限らないため、当てにするのはやめたほうがよさそう。
ボーナスが支給された場合は、繰り上げ返済などにまわし、毎月の返済額を一定にしておくことで家計の管理もしやすくなります。
元利均等返済で借りる
いざ住宅ローンを借り入れる際には、返済方法の選択をする必要があります。
そこで大切なのが、「元利均等返済」と「元金均等返済」の違いを知っておくこと。
「元利均等返済」とは毎月の「返済額」が一定の返済方法であり、元金均等返済とは、毎月の「元金」が一定で、当初の返済額が多いが、結果的には総返済額が少なくなる方法です。
総返済額が少なくなる方が良いと思う方もいるでしょうが、返済期間の前半は支払額が多く、貯蓄や教育費にまわせる資金が少なくなります。様々な選択肢がある年収1000万円世帯だからこそ、月々の支払額が抑えられる「元金均等返済」はいかがでしょうか。
年収1000万円世帯の家の選び方
住まいの選び方は、職場の場所や趣向性に左右されることも多く、正解がないのが悩みどころ。
そこで年収1000万円世帯だからこその家選びのポイントを解説します。
資産価値が高い家を選ぶ
戸建ての場合、建物の資産価値はおよそ20年で消滅すると言われています。
そのため、後に資産として残るのは、土地の価値です。マンションの場合は、建物の耐久年数が40年ほどと言われていますが、いずれにせよ不動産の価値は立地で決まる部分が多いでしょう。
転職などライフプランが立てづらい時代になっているからこそ、10年も20年も同じ家に住み続ける姿は想像しにくいかもしれません。
そこで、立地や利便性を重視し、リセールバリューの高い家を選ぶことが賢い選択だといえるでしょう。それに加え、地域の人口動向を確認したり、ハザードマップを見て検討物件に水害の恐れがないか確認しておくことが、将来の売却のしやすさにつながります。
家の資産価値を把握しておく
リセールバリューの高い家を選ぶことができれば、あとは定期的に資産価値も調べておきましょう。
中古マンション市場では、築浅が好まれる傾向があるため、築10年あるいは築20年を迎えるタイミングで一度売却を検討してみては。
大手6社で比較査定を行う「すまいValue」や「HOME4U」などの国内最大級のサイトも利用しながら、現状の価格を確認しておくことが良いですね。
コーポラティブハウスという選択肢もおすすめ
コーポラティブハウスとは入居予定者が複数集まって、建設組合を結成し、共同でマンションを建てるしくみのこと。実はコーポラティブハウスには年収1000万円世帯が多く参加しています。
コーポラティブハウスは新築マンションの部類に入るため、住宅ローンも利用可能ですよ。
コーポラティブハウスとは
不動産ディベロッパーがつくったものを「買う」一般的な分譲マンションとは異なり、コーポラティブハウスの場合は、入居予定者がマンションを「つくる」のが特徴です。
コーポラティブハウスのメリット
コーポラティブハウスのメリットは、「利便性の高い立地で、自分のライフスタイルに合わせた住まいを取得できる」ということ。
23区内の人気のエリアを中心に、コーポラティブハウスを企画する会社が土地を取得し、参加者を募ります。参加を決めたら、担当の設計士と打ち合わせを重ね、部屋の間取りや設備を自由に選択することができますよ。
中古マンションのリノベーションとは異なり、窓などの開口部も自分で選べるのが最大のポイントです。
コーポラティブハウスを選ぶときのポイント
コーポラティブハウスに参加する時点では、最終的な部屋の価格が決まっていないため、資金シミュレーションにて余裕を持った住宅ローンの返済比率に設定しておくことが重要です。
とはいっても価格が決まっていないのは不安に思う方もいるでしょう。
コーポラティブハウスを企画する(株)コプラスでは、キッチンや浴室、床暖房などの必要な設備を備えた「取得目安価格」を用意し、検討しやすいしくみにしています。
参加を決めた後に担当設計士との打ち合わせを進めていくことにより、追加費用が決定し、最終的な物件価格が決まります。
ただし、自分の予算を確認しながら、何を採用し何をやめるか選択できるため、納得感の高い住まいにすることができますよ。
まとめ
年収1000万円世帯の住宅ローンや家選びのポイントを解説してきました。
コーポラティブハウスにも、もちろん住宅ローンは利用可能なため、住まい探しの選択肢のひとつとして検討してみるのはいかがでしょうか。
(株)コプラスでは住宅ローンのシミュレーションもサポートしているので、お気軽にお問い合わせください。
執筆者:株式会社コプラス
渋谷区にあるまちづくりが得意な不動産コンサルティング会社。コーポラティブハウスの企画をメイン業務としながら、家づくりに関する知識をお届けするデジタルコラム・「CO+コラム」も運営しています。
◆コーポラティブハウス特設サイト https://cooperativehouse.jp/
◆お宅訪問インタビュー動画: https://cooperativehouse.jp/casestudy/
◆コプラスの仲介サイト: https://cooperativehouse.jp/agency/
この記事を書いた人
株式会社コプラス