【リフォーム・お金】融資手数料不要の省エネリフォームローンが登場!
新築でも中古でも、住まいのお金を考える際に重要なのが、住宅ローン問題。
住宅ローンを取り巻く状況を確認してみると、金利上昇の方向へと舵を切ったアメリカに対し、国内経済を優先して低金利政策を続けてきた日本も、つい先日日銀より、“実質の金利上昇政策”ともとられる方針が発表されました。
金利の動向は注視を続けることとして、今回はローンを利用して、リフォームを考えている人向けに、住宅金融支援機構の「グリーンリフォームローン」を紹介します。省エネリフォームを資金面から支援する税制優遇を活用することで、現在の住まいをグレードアップしたり、中古物件を新たに取得したりする際にお役立てくださいね。
もくじ
住宅業界に迫る「省エネ」動向
2050年度に新築住宅の省エネ基準への適合が義務化され、住宅ローンの適用基準の見直しや要件が強化されるなど、住宅計画に影響が及んでいます。
また、新築住宅だけでなく、既存住宅にも省エネルギー性能を向上させる、省エネリフォームの推進が必要とされており、「省エネ」動向が住宅業界にも迫っていると言えるでしょう。
住宅金融支援機構「グリーンリフォームローン」
迫りくる「省エネ」動向を受け、住宅金融支援機構ではリフォームの分野でも省エネを推進するため、資金面から支援する「グリーンリフォームローン」を2022年10月に創設、取り扱いを開始しました。
ローンは2種類
同ローンは、自ら居住する住宅やセカンドハウスまたは、親族が居住するための住宅が対象。 断熱性を高める工事を行ったり、省エネ設備を導入したりと、一定の基準を満たす省エネリフォーム工事を行うための資金に対し融資が行われます。
同ローンは省エネ基準によって2種類に分けられます。
ひとつ目は、省エネ基準を満たす断熱改修や省エネ設備の設置をする際に利用できる「グリーンリフォームローン」、ふたつ目は、省エネ性能を著しく向上させるZEH水準を満たした断熱改修時に活用できる「グリーンリフォームローンS」です。
「グリーンリフォームローン」の適用条件概要
「グリーンリフォームローン」は開口部または躯体に断熱改修工事(断熱材、窓ガラス、窓サッシドア、内窓、外付けブラインド、軒、ひさしなど)を行う際、工事後の工事箇所が省エネ基準を満たすことが必要となります。
「グリーンリフォームローンS」の適用条件概要
省エネ設備の設置を行う際は、一定の性能を満たす①高効率給湯器、②太陽光発電設備、③太陽熱利用設備、④高断熱浴槽、⑤コージェネレーション設備のいずれかの設備を設置する場合に適用となります。
後者の「グリーンリフォームローンS」は、グリーンリフォームローンよりも金利が低いことが特徴。
ZEH(ゼッチ)とは「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略語で、 快適な室内環境を保ちながら、住宅の高断熱化と高効率設備により、住宅に おけるエネルギー消費量を省エネルギー基準から2割以上削減し、さらに再生可能 エネルギーを導入することで年間の収支がゼロとすることを目指した住宅です。
経済産業省では、お得で快適な生活を実現するZEHの普及を目指し各種政策に取り組み、 その結果、2020年のハウスメーカーが新築する注文戸建住宅においては、約56%がZEHとなりました。
集合住宅でもZEH住宅の商品企画が少しずつ増えておりますが、まだまだ戸建住宅の供給割合が多い現状です。
無担保・無保証・融資手数料不要!
グリーンリフォームローンのメリットは、「無担保・無保証」で利用でき、「融資手数料がかからない」こと。 一般的な住宅ローンと大きく異なり、費用面でもメリットが大きいのが特徴です。
金利タイプは、全期間固定金利が適用となり、変動タイプは対象外なので注意が必要。 金利上昇が懸念される昨今、固定金利を選択するメリットとして長期的な収支計画を立てやすい点もあります。
また、高齢者向け返済特例を除けば、住宅ローン返済中に契約者が死亡した際などに、住宅ローン残高がゼロになる団体信用生命保険も利用することが可能。
セカンドハウスや実家なども対象となるために、年齢的にローンを組みにくい親に代わって利用することもできます。
融資限度額は、「融資上限の500万円」「省エネ工事費の2倍」「補助金を差し引いたリフォーム工事費」の3つのうち、もっとも低い金額が対象。 省エネ以外の「その他のリフォーム工事」の融資額の上限は、省エネマイホームに係わる工事費の金額までとなるので注意が必要となります。
「その他の工事」はキッチンや洗面所の取り替え、手すりの設置、間取り変更、段差解消工事、クロスの張り替え、外壁塗装、シャッターの取り付け工事、外構工事などが該当します。 詳しくは、リフォーム施工業者にご確認くださいね。
ローン申込・利用のためには
同ローンを利用するためには以下の手順が必要です。
①「融資の手続き」と「適合証明の手続き」を同時に進める必要がある。
②同機構で融資の仮申し込みを行い、
③同時に適合証明申請を検査機関に行っておく。
④融資が決定し、
⑤工事を進め、
⑥適合証明書の交付がなされたら、
⑦取り扱い金融機関に提出し、
⑧融資の契約を行い、
⑨資金の受け取りを行う。
なお検査および適合証明書の取得には手数料がかかるため、取得費用をあらかじめ確認しておく事をお勧めします。
(引用:週刊住宅2省エネリフォームローンで価格高騰をカバー 無担保・無保証・融資手数料不要・全期間固定金利」)
まとめ
省エネルギー性能を向上させる省エネリフォームは、そうでないリフォームに比べ、コストがかかることがほとんど。 工事の対象要件や同ローンのメリット・デメリットを確認し、お役立てください。
詳しくは、リフォーム施工業者や不動産業者にお尋ねください。 弊社コプラスでもリフォーム業者のご紹介が可能ですので、お気軽にお問合せください。
執筆者:株式会社コプラス
渋谷区にあるまちづくりが得意な不動産コンサルティング会社。コーポラティブハウスの企画をメイン業務としながら、家づくりに関する知識をお届けするデジタルコラム・「CO+コラム」も運営しています。
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この記事を書いた人
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