お宅訪問Feelings Realized

【再訪問】住まいを刷新しながら、住み慣れた街で暮らす心地よさ。



 

2012年に目白のコーポラティブハウス『MEJIRO HOUSE』を購入したKさんご夫婦。ライフスタイルに合わせてリノベーションをおこない、愛着が一層増したというご自宅で家族4人暮らしています。

 

自由設計に惹かれて選んだ
コーポラティブハウス。

 

板橋にあるご主人様の職場に自転車で通える範囲で家探しをしていたところ、出会ったのが現在の住まいである目白のコーポラティブハウス。当時は中古のリノベーション物件も視野に入れていたそうですが、理想の物件に出会えず、自由設計が可能なコーポラティブハウスを選んだといいます。

「当時、コンクリート打ち放しの壁や無垢の床板のある家を探していたのですが、既存のデザインでは思い描いている部屋がなかなか見つからなかったんです。そんなときに気軽に家づくりができるコーポラティブハウスを知り、希望するエリアにあった『MEJIRO HOUSE』を購入しました」(ご主人様)

お風呂場や洗面台などは標準装備のものを選ぶことでコストを抑え、こだわりたい部分にお金をかけられるのも魅力の一つだったといいます。

「もしもあのとき中古のリノベーション物件を購入していたら、後々メンテナンスにお金がかかっていたのではと今となって思います。その点ここは新築で、最初から共有スペースの設計にも意見を出せたので、直すところがほとんどありません」

立地に関しても「山手線内の目白はどこに出るのもアクセスが良く、それでいて必要なお店が揃っているのでとても気に入っています」と、奥様。「購入当時はその先のライフスタイルの変化を考えず、とにかく自分たちの好きなように、住みたい家を作りました。だからこそこの家に愛着があって、今回リノベーションをして住み続けるという選択をしました」

 


▲家族の目が届きながらも、自分の時間を大切にできる空間。子どもたちにとっても安心できる場所。

 


「見せたい」部屋から
「隠せる」部屋に。

 

リノベーションのきっかけは、2人目の子どもが生まれたタイミング。子どもたちの成長を考えてあと数平米欲しいと当初は転居を考えていましたが、知り合いの設計士さんのアドバイスを受けて愛着のある今のコーポラティブハウスに住み続けることにしました。

「もともと一部屋だったところを2段の入れ子構造にすることで、子どもが籠りにくく、かつ最小限のプライバシーが確保できるという希望通りの子ども部屋ができました。時には主人のテレワーク部屋としても活用しています」。子どもたちそれぞれが好きな壁色を選んだという空間は、まるで秘密基地。「子どもと添い寝をしていてもあまりに寝心地がいいので、大人用にこのカプセルホテルのような部屋を増築したいくらいです」(奥様)。

リノベーションにあたり、とくに気にかけたのが収納の確保だといいます。
「最初の家づくりをする時はオープンなキッチンが流行りだったので、飾り棚のみの“見せる収納”をしていました。でも子どもが生まれて物が増えた今は、見せるよりも、隠してスッキリさせたい。そんな思いから扉を閉められる収納棚を作りました」

 


▲リノベーション時に新しく作ったキッチンの収納棚。色はリビングの壁に続く柔らかい黄色で統一。

 

シンクと収納の間の「幅」にもこだわりが詰まっています。
「図面で上がってきた収納棚は、冷蔵庫の奥行きに合わせたものでした。でもそれだと大人2人がすれ違うには狭いだろうなと、シンクとの幅を数センチ広げてもらったんです。これは長年住んでいないとわからないポイントですよね」(奥様)

10年間の暮らしのなかで空間が染み付いているからこそ、リノベーション時に数センチ単位のこだわりを施せたといいます。部屋のデザインも、残したいところと変えたいところを具体的にイメージできたそう。

「以前はシンプルなデザインが好きで、直線的でモノトーンな家づくりをしていました。でも子どもが生まれてからは、心境の変化からか、曲線的で暖かい色味がほしいと思うようになったんです。そこでこの部屋のシンボルにと、リビングの壁の縁を曲線に変えました。さらにその雰囲気に合わせてアーチ型の仕切り壁やミラーを取り入れ、壁色は柔らかい黄色を選びました」

転居の予算をリノベーションにまわせたことで、家族4人が満足する楽しい住まいが完成しました。

 


▲特徴的なリビングの曲線壁。寝室の奥にはクローゼットへ続くアーチの仕切り壁も。扉をつけないことですべての部屋を回遊でき、子どもたちが走りまわれる。


「顔見知り」の安心感が、
住み続けたい家につながる

 

一度は転居を考えながら、リノベーションをして今の家に住み続けることを選択したKさんご夫婦。こだわりを詰め込んだ家に愛着があるという理由のほかにも、入居者同士のコミュニティも住み続ける理由の一つだといいます。

「これは好みの問題になりますが、僕らは大きなマンションがあまり好きではなくて。その点、ここは20戸なので住む人の名前と顔が一致するちょうどいい大きさ。そのサイズ感がすごく心地いいと感じています」と、ご主人様。「お互いの顔を知っていると安心感があるだけでなく、高圧洗浄機など共同で使うものを一緒に購入できるというメリットもあります。共有スペースの課題もすぐに話し合って解決できるので、大きなトラブルも起きません」

「最初の家づくりからリノベーションまで、一度も後悔していないんですよ」と、にこやかに笑うご夫婦から、今の暮らしの心地よさが伝わってきました。

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